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今日の一枚
取り扱い作品の中から選りすぐった一枚をご紹介いたします
野口 謙蔵
秋の夕日
21.2cm×27.0cm 3号
板、油彩、額装
左下にサイン、裏面に自題自署
昭和15年頃 作
野謙の会 登録証書 付
価格:応談
1901年(明治34年)滋賀県蒲生郡の豪家に生まれた 野口 謙蔵 は東京美術学校西洋画科で黒田清輝、和田英作に師事、後は中央の喧騒から離れ、生涯、生地滋賀の美しい故郷を描き続けました。
謙蔵の描く作品は第九回帝展の「庭」による初入選を皮切りに、以後、毎回入選を繰り返し、第十二回帝展では「獲物」により特選、第十四回帝展では「閑庭」により特選、さらに翌年の第十五回帝展では「霜の朝」(東京国立近代美術館蔵)がまたも特選となり、 謙蔵は新進気鋭の画家として中央でも注目を集めていきます。
当作品「秋の夕日」は昭和15年頃の作品と推定され、画面中央の夕日が蒲生野を赤く染めるさまが大胆な色彩と線で表現されています。
謙蔵の描きだす画面からは、日本人の心の奥底にある田園への郷愁が呼び起こされるようです。